ないと思うでしょ?
でも意外とあるんですよ
でもあまりオススメはしませんね
振り返ってみると学生寮に入ること自体がハイリスクローリターンな印象なので、「新たな世界に飛び込んで行きたい!」とか
「極力生活費を抑えないと、大学卒業できない!」というような切羽詰まった状況でなければ
アルバイトしながら普通のアパートに住んだ方が、快適に住めると思いますよ
今回は最大4人一部屋の学生寮で暮らしていたkeiが学生寮のメリットとデメリットについて、体験談を交えながら
生々しく語っていきます
この記事を読めば、学生寮のメリット・デメリットを把握できるので
学生寮に入った場合、自分はどのような学生生活を送ることになるのかシミュレーションできます
そのイメージに納得できるなら、学生寮に入れば良いですし
合わないのであれば、別の手段を取った方があなたの人生にとってプラスになります
・学生寮の良い所を知りたい人
・学生寮の悪いところを知りたい人
・学生寮にはどんな住人が集まるのか知りたい人
学生寮のメリット
結局、大学と大学院合わせて6年間 寮で生活していました
悲喜こもごもの学生生活を振り返って、まずはメリットを書き出していこうと思います
生活費が極限まで抑えられる
大学が所有している学生寮は、ほとんどが古い建物です
なかには明治大学のようにピッカピカの学生寮もありますが、例外中の例外と考えてよいでしょう
古い建物に加えて、更新されていない家賃の学生寮がゴロゴロありまして
私が入っていた学生寮は一ヶ月の家賃が
700円
ケタは間違えていません。本当に700円だったのです
もしかしたら自分の住んでいた学生寮だけこんな値段だったのかと思ったのですが
他の大学の学生寮の家賃を調べてみると1,000円以下の学生寮がたくさんヒットしました
昭和の時代から、家賃の更新をしていないせいでお値段据え置きなんでしょうね
システムの盲点を突いている感じがします
嘘みたいな値段の家賃に加えて、水道代・光熱費、食事代が含まれてひと月にかかるお金は大体27,000円
アパートやマンションに住んで、この値段でひと月暮らすことはできません
食事が付いてくる
学生寮の中には、食事つきの寮もあります
大学生は休みがたくさんあって暇だと言われますが、研究室に入ると一般的なサラリーマンよりも研究に時間を捧げることになります
そういう状況になった時に、食事を買うとか作るという行為がめんどくさくて何日もろくな食事を取らないと栄養失調で急にぶっ倒れたりするので食事というのは、やっぱり重要
高校卒業するまでに自分で食事を用意する習慣がない人が大学生になって急に自炊することになると、大学という新たな環境と自炊という新たな習慣とのダブルパンチでうまく新生活を送ることが難しいでしょう
その点、食事つきの学生寮であれば食事の心配はなくなりますから、大学生活に集中することができます
また、「あの子はちゃんとご飯を食べているのか」と親御さんの心配もなくなります
私の寮では幸いにも、おいしい食事が3食 キッチリ出ていたので大学生活にスムーズに移行できました
栄養バランスが取れているかは分かりませんでしたが、ご飯が進むような味付けでかなり美味しかったです
食事がまずいと食べるたびにストレスが貯まり、さらにこのマズイ飯の食費が引き落とされているという事実に耐えられなくなりますので食事つきといってすぐに飛びつくのではなく、ちゃんとその飯はうまいのか確認できれば最高です
学科の情報を得やすい
大学の講義の中には、取りやすい講義と何回受けてもなかなか単位を取れない難しいものに分かれます
取るのが難しい単位の場合は、内容が難解とか、提出物が多いとか、テストが難しいとか色々あるのですが
その講義をクリアした先輩 または 何回もチャレンジしている最中の先輩が寮の中にいるので情報が得やすくなっています
寮の中でも何代にもわたって、過去問が蓄積されていくので何年分もの情報を得られることになります
大学生活を効率的にうまくやっていく知恵を先輩は持っているので、できるだけ頼っていった方がいいでしょう
私の場合は、同じ学科の優秀な先輩に恵まれたので事前に色んな情報を仕入れることができてありがたい限り
使わなくなった教科書とかももらえたので、教科書代を節約することもできました
しかも、入居して早々に寮の中の先輩との交流を促す行事が組まれており、学科・学部ごとに集まって飲み会が開催されていました
学科と学部で絞って飲み会をすると、必然的に難しい講義や教え方が分かりにくい教授の愚痴が会話の中に含まれるので自然とマークするべき科目が分かってくるので飲み会といえども役に立ちました
風邪などの体調不良でも誰かに買い物を頼める
一緒の建物で暮らしていると、めんどくさいこともありますが良い点もあります
それは風邪などでダウンした場合、誰かに買い物を頼めることです
一人暮らしだと誰かに買い物を頼んだ場合、わざわざ自分の住んでいるアパートに寄ってもらう必要がありますが
寮のように一緒の建物に暮らしている場合は、仲の良い人に出かけるついでに買い物を頼めば、頼まれた人も結局おなじ場所に帰ってくることになるので買い物を頼みやすい環境にあります
私も同学年の一人が風邪でダウンした際に、ウィダーインゼリーやリポビタンDを頼まれた思い出があります
そういえば結局その代金もらってないことを思い出しました、学生時代だと痛い出費だったんだけどなぁ・・・
就活のネタになるレアな体験ができる
学生寮に入ると普通に暮らすだけでは味わえないレアな体験ができます
普通の学生では研究成果やバイト、サークル、部活などで自分が成長した話や自分の個性をどのように活かしたのか話すことになるのですが
学生寮に入ると個性的な住人といやがおうにも接する機会が多くなるので、上記の話題の他に学生寮の中で起こった奇想天外な出来事やそこで暮らす住人たちの話題を引っ張り出して話すことが可能になります
学生寮の住人は経済的状況などにより、どうしてもそこに入らなくてはならない人たちが多いので非常に個性的なメンツになります
私が知っている中だとこんな個性的な人たちがいました
・熊が好きすぎて、日本全国 熊の調査に出かける後輩
・ボクシング部で活動しつつ、ホストクラブでバイトする人
「戦争と平和」の著者であるロシアの小説家レフ・トルストイがこんなことを言っています
幸福な家庭の顔はお互い似かよっているが、不幸な家庭の顔はどれもこれも違っている。
レフ・トルストイ
経済的に苦しい人たちは、人生のバックグラウンドが様々で頭のネジが外れているような考え方や行動をすることが多いです(体験談)
そんな個性的な人たちと共同生活を送ることになるので、毎日生活するだけで刺激的なできごとや面白い住人との交流ができます
コミュニケーション能力も鍛えられますし、めんどくさい先輩をどう回避するかなどの処世術も身に着けることができます
また、学生自身が寮を運営する自治寮の場合
寮の運営に一定期間 携わることになるので、会社に入ってからの演習のようなことができます
そこでぶち当たった壁をどう乗り越えたのか、困難に直面した時どういう考え方をしたのかを面接で話せば実体験なので説得力を持たせることができます
加えて、面接官が寮出身なら強烈に親近感を与えられますし、面接官が寮出身じゃなくても刺激的な寮生活を話せばバイタリティがすごそうだなとプラスの印象を与えることができます
私も成績はそれほど良くはなかったですが、寮生活での体験を仕事に活かせると誇張を加えて話すことで現在の会社に入れたのだろうと推測しています
毎日 修学旅行気分が味わえる
修学旅行の時、他の部屋に遊びに行った経験はありませんか?
違う地域に来たハイテンションも相まって、楽しいですよね
学生寮に入ると毎日それができます
友達の部屋に遊びに行って、スマブラを夜通しやって、そのままソファで寝落ちしたり
お酒を持って突撃して、この前イイ感じだった女の子の話を聞きだしたり
一番好きなアニメを友達に布教するために、全シリーズをともにイッキ見することもできます
嬉しいことに巡回する先生はいないので、寮生活のルールを守れば修学旅行ムーブを毎日しても別に怒られません
友達からは「こいつ毎日来るけど、自分の部屋に居づらいのかな・・・?」とか思われますが気にしない
自分の望むままに遊びに行ってOK
別の学部の人と絡むと楽しい
私の寮は工学部と農学部が約半数を占めており、それ以外の学部の人も必ず一人は存在するという感じでした
大学の講義では学部がバラバラのものと工学部しか受けない講義などに分かれており、学年が進むほど専門の講義が多くなります
工学部は何かの試験を行いデータを取る→条件を変えて試験をしてデータを取る→○○してデータを取る
というように同じことを何回も繰り返し行うことが多いのですが、寮の中の農学部は全然違うことをしていて面白いなと感じました
その農学部の友達は、ひたすら羊の観察をしていると言うのです
大学で飼われている羊の行動や、食事の回数などをメモして、羊のスケッチをすることで一日が終わるそうです
自分と全く違うことをやっていて、面白いなーと素直に感じました
同じ学部の中だけで人間関係が固定されてしまうと、考え方の柔軟性が失われてしまいます
別の学部の人と気軽に会話や意見交換ができる、そういう環境が寮生活にはあります
学生寮のデメリット
メリットもあれば、デメリットもあります
これから挙げるデメリットについて良く考えたうえで入居するかどうかを決めた方が良いでしょう
規則・ルールが厳しい
学生寮には住人が守らなくてはならない規則・ルールがあります
門限かもしれませんし、○○してはならない破った場合は××の処分とするというような明確なものもあります
共同生活を快適に過ごすためには、厳しめのルールで固めておかなくてはすぐに無法地帯となってしまいます
私の寮では「夜10時以降の女性の滞在は禁止」でした
そうでもしないと風紀が乱れるんでしょうね
個人的には厳しいルールがある方が、真面目人間にとっては暮らしやすいので自分は常識人だと思っている人にはオススメです
お隣の寮にはルールというものがあまり存在せず、ほぼ無法地帯でした
廊下にサラダ油をまいてヘッドスライディングするという謎の遊びがあるほどに
気をつけたいのは、理不尽なルールが存在する場合です
毎朝7時に起きて、全員の点呼を取らなければならないとか
あいさつの声が小さい場合は、納得するまであいさつを繰り返さなければならないとか
そういう監獄的な良く分からないルールがある寮もあるみたいなので、入居は避けた方が良いでしょう
プライベートの確保が難しい
個室部屋なら問題ないのですが、二人以上で住む部屋になるとプライベートの確保が難しいです
私の寮では病室のベッドのように、ベッドの周りにカーテンがあり、それを使うことによってプライベート空間を一応確保することが出来ていました
ただのカーテンなので、隙間もありますし、声も筒抜けなのですが・・・
同居人がいつ帰ってくるかも分かりませんので、好きなアイドルのBDを見て熱狂したくてもできない
そんなもどかしさを常に抱えることになります
ある日、いつものように部屋に帰ると部屋が真っ暗でした
しかし、部屋には先輩のスリッパと来客用のスリッパがありました
そう、先輩と先輩の彼女が暗闇の部屋の中にいたのです。私は恐くなって部屋には一歩も入らずにその場から逃げ出しました
先輩には悪いことをしたなと今でも思います・・・
そこで提案なのですが、家族のスケジュールを共有できるアプリとかありますよね?
TimeTree [タイムツリー]:家族や恋人、仕事仲間とカレンダーでスケジュールを共有
これを使うことによって、スケジュールが分かるので一人で部屋にいるとき、あと何時間で同居人が帰ってくるのか
把握できるわけです
もちろん自分のスケジュールも同居人に教えて共有すれば、どちらもハッピーになれてwin-winの関係になれます
自分の時代にもこういう便利がものがあればなぁと思いました
深夜にうるさい場合がある
これはアパートに住んでいても同じことなのですが、寮にいると深夜にうるさくなるパターンがいくつかあります
まず第一に誰かが酔っぱらって、廊下で騒ぐ
いつもは温和で静かな先輩が酒を飲みすぎて、廊下で叫びだすといったことがたまにありました
深夜2時とか3時とかに酔っぱらいの声で目を覚ますとかなりイライラします
その先輩は酔っぱらった時ヤクザに「ゲッツ!!」をしたら殴られたそうです
警察が駆けつけて大事には至りませんでしたが・・・
うるさくなる原因の第二はゲームです
大人数で集まってやるゲームに熱狂するあまり、雄たけびや悲鳴が寮内にこだまします
楽しいのは分かるのですが、時間を考えないと寝ている人の恨みを買うのでほどほどにして欲しいです
寮の規則で夜間は騒がないことが定められていれば、処罰の対象となるので抑止力にはなります
うるさくて安眠を妨害される場合は、耳栓を使うと入ってくる音が小さくなるのでオススメ
全体的に汚い
建物が古いことも、原因の一つとしてあるのですが
最大の理由は掃除をしないことです
親元を離れた大学生が積極的に掃除をするのか?
いや、しないでしょう。掃除よりも優先度の高いものはたくさんあるのでね
自分の部屋はそれほど散らかってなくても、共用スペースの廊下や階段が汚くなりがちです
私の寮では月に一度の掃除に加えて、年に一度 「大掃除大会」が開催されて部屋のきれいさを競います
なぜか寮生はこの時だけは本気を出して掃除をするので、大掃除大会終了後はかなりピカピカな状態になります
ちなみに最下位の部屋は、水入りバケツが与えられ、みんなの前で頭から被ることになります
この罰ゲームがイヤで掃除を頑張るシステムになっていました
部屋が狭い
学生寮は一人当たりに与えられるスペースが限られています
風呂や洗濯機を共同にすることで、部屋のスペースを確保していますがそれでも狭い!
半年間くらい4人一部屋で過ごしたことがあったのですが、ベッドのスペース以外はほとんどなく食事も各自の机でとっていたほどでした
移動するにも他の3人に気を遣って、なかなか厳しいものがあるなと感じていました
最近、その四人部屋によく似た状況をドラマの中で発見しました
それは「プリズンブレイク」の囚人が寝起きする部屋です
かなり狭くて、似てました
ストレスが多い
学生寮の中では先輩が強いパワーを持ちがちです
特に新入生の時は一番下の学年になるため上の先輩から何かとストレスが与えられます
もちろん後輩に優しい先輩もいますけどね
逆に言うと上の学年になればなるほど、過ごしやすくなっていきますので最初が一番キツイと思ってもらえれば
その後はなんとか乗り切れます
トラブルに巻き込まれる
学生寮の各部屋は割と出入り自由な雰囲気があります
住人同士の信頼感の上に成り立っているのか、ただ単に防犯意識が低いのか
滅多にないことですが、盗難事件が発生したりします
外部の人間の犯行かもしれませんし、内部の犯行かもしれません
ただ外部の人の犯行だとするとボロボロの建物を前にして、何があるか分からない部屋に忍び込み金目の物を盗むというのはかなりリスクがあります
内部の犯行だとすると割と納得できます
何度も出入りしていると何がどこにあるのか把握できますから
貴重品の管理は自分自身でしっかり行ってください。友達を疑いたくなければ
これも良くある話なのですが、新入生にアルコールを飲ませて急性アルコール中毒で病院に運ばれるケース
未成年に酒を飲ませているので普通に犯罪なのですが、寮の風習はなかなか変わらないようで良く聞くニュースです
もし不安ならストレートに、未成年に酒飲ませるんですか?と学生寮の担当者に聞いてみると良いでしょう
言葉につまるようなら、まだ飲ませているんじゃないかと思います
風習や伝統が命を奪うこともあります、入居する前に下調べをしっかりしましょう
私の知り合いでも急性アルコール中毒で病院に搬送された人がいました
酩酊状態になると、いつも何気なくコントロールできている身体の機能がOFFになってしまうらしく、おむつをはいた状態で目が覚めたそうです
そんな話せないような体験したくないですよね
ダメな友達に引きずられる
人間は弱いもので、楽な方に引きずられてしまいます
親元から離れたことにより、自分の行動を制御するのは自分以外にいなくなりました
そうなると人間どうなるか
大学に行かなくなり、自分が楽しいことや気持ちいいことしかやらなくなります
寮の中でも真面目に大学に行っているグループと、全然行かないグループに分かれており
それはどの年代でもそうでした
奨学金をパチンコやパチスロにつぎ込むパチンカス
オンラインゲームにはまり、昼夜逆転して1日20時間くらいプレイする廃人
自分のやりたいことを見つけたといって、講義に出席せずにサークルだけ参加する自由人
アルバイト先でバイトリーダーになり、謎の使命感で大学よりもバイトのシフトを優先させる社畜のサラブレッド
なぜかそういうだらしない人が一定数存在するのが、私が暮らしていた寮の環境でした
そういうやつらは99%留年して、50%は卒業せずに中退してました
あまり見習いたくない人がまわりにたくさんいると、その環境が普通だと勘違いしてしまうためズルズルと自分も楽な方に引きずられてしまう恐れがあります
例え周りがそういう人間ばっかりでも、自分を見失わないこと
なんのために大学に入ったのか常に意識してください
パチンコ台に座るために大学に入ったのか、プロゲーマーになるために大学に入ったのか
サークル活動するために大学に入ったのか、バイトするために大学に入ったのか
小銭を稼ぐために留年して、高い授業料をもう一年分払うのはバカ過ぎます
自分は自分、他人は他人
そう線引きをしっかりして、自分の進むべき道を見失わないようにしてください
周り影響されやすくて不安な方は、だらしない人とは付き合わない方が賢明です
意識高い人たちと一緒に何かしてください
学生寮のメリット・デメリットとは? まとめ
・【デメリット】ルールが厳しい、プライベートの確保ムズイ、汚い、狭い、怠惰になりがち
・寮生活に合う人、合わない人いるので良く考えてから入居しましょう
個人的にはツラいこともたーくさんありましたが、ギリギリ寮に入って良かったなと思えています
10年以上続く友達や先輩を得ることができましたし、何より自分の殻を破って少し面白い人間になれた気がします
高校生を卒業した自分はカッチカチの優等生で、雑談してても面白い話を何一つできなかったのですが、寮で個性が爆発している人たちと話しているうちに相手に合わせて楽しく会話する力を身に着けることができました
あとは何事も気にしない図太さ
あとは付き合うべき人間の見極め方とか
厳しい環境でしたが、少なくともリターンはゼロではありませんでした
寮に入るときはメリット、デメリットよ~く考えて、入ると決めたら覚悟を持って、頑張ってください!
やっぱり不安で無理と思ったら別の手段を考えましょう